写真を紡ぐキーワード

講座内容

このWSでは、書籍『写真を紡ぐキーワード123』を元に、写真表現で重要となる写真史やキーワードを紐解いて講義と撮影実習、講評を行っていきます。
1839年に発表された写真の発明以来、新たな視覚表現として展開されてきた写真芸術の歩みに改めて触れることは、現代で「写真」を行おうとする私たちにとって、実は最も刺激的で実用的な教科書となるものであると思います。
各回の座学や撮影を通して新たな写真表現を試みることは、表現の世界に一歩踏み込んでみたいというかたにとって非常に面白い試みになるでしょう。
撮影テーマに悩んでいるかた、撮影の技術を学びたい方、表現について考えてみたい方など、自らの写真術を一歩先に進めたいという方におすすめです。

カリキュラム

約50分
講義
約100分
撮影実習
約20分
セレクト
約40分
講評

講座詳細

第1回:1920~30年代の写真表現について -新しい視覚を求める実験的手法の実践-

現在まで続く写真の表現を遡っていけば、1839年の写真の発明やそれ以前のカメラ・オブスキュラまでたどり着くことができます。
今回は、もう少し写真史が進んだ1920年代〜30年代あたりの写真表現につい取り上げてみましょう。この頃、フランスでは「シュルレアリスム宣言」が出され、ドイツでは「新即物主義」、アメリカではアルフレッド・スティーグリッツが「エクイヴァレント」に取り組んでいました。
ロシアではアレクサンドル・ロトチェンコが重要な制作を行っていますし、日本にも「新興写真」「前衛写真」の考え方が渡ってくることになります。
また、ライカが誕生し、カメラが小型化することで、新たな視覚が写真家に急速に広まった時期でもあります。
その後も、様々な潮流を経て現代写真に至るわけですが、今に繋がる近代表現のはじまりと言えるのが今回取り上げる時代であるとも言えるでしょう。
WSでは、はじめに座学でこれらの写真と考え方についてまとめ、その後周辺に撮影に出かけます。
撮影では、それぞれ座学で見た作品の中から気になったものを意識して被写体やフレーミングを決定していきます。
最後に参加者でその日撮影したものを見ながら合評を行いたいと思います。
このWSでは、座学や撮影を通して視覚表現の新たな可能性について考えてみたいと思います。
テーマに悩んでいるかた、写真をただ撮るだけではなく表現の世界に一歩踏み込んでみたいというかたには、きっと面白い試みになると思います。

第2回:鏡と窓 -写真は自身を映し出すか。心象風景から社会的風景まで-

写真は自身が描く心象を映し出す鏡か、世界をより深く鋭く眺めようとする窓かをひとつの基準に、様々な写真家のアプローチをまとめた展覧会として1978年にジョン・シャーカフスキーがニューヨーク近代美術館で企画した「鏡と窓」があります。それから40年が経った今でも、その考え方は自らの写真表現を考える上で非常に興味深い取り組みとなるでしょう。座学ではまず「鏡と窓」のカタログに掲載されている写真家や写真作品をはじめとした様々な写真表現について紹介し、それぞれを鏡と窓に沿って考えた場合にどのようなバランスでその表現が成り立っているのかを考えていきたいと思います。
その後、周辺に撮影に出かけ、鏡と窓のバランスを意識しながら被写体を捉えてみましょう。
最後に参加者でその日撮影したものを見ながら合評を行いたいと思います。
このWSでは、座学や撮影を通して視覚表現の新たな可能性について考えていきます。
テーマに悩んでいるかた、写真をただ撮るだけではなく表現の世界に一歩踏み込んでみたいというかたには、きっと面白い試みになると思います。

第3回:収集する、都市写真 -アジェ、ブラッサイから現代の写真家までを参考にしながら-

都市の風景を記録することは、写真表現の歴史そのものと常に結びつきながら多くの写真家によって撮影されてきました。座学ではアジェやブラッサイによるパリ、スティーグリッツやスタイケンによるニューヨークをはじめ、都市風景を題材に現代までの流れを総括してみたいと思います。その後、様々な写真家の視線をトレースしながら、実際に撮影に出かけてみましょう。普段の自分の視点とは違った世界の見方ができるはずです。
WSでは、はじめに座学で様々な時代の写真と考え方についてまとめ、その後周辺での撮影を行います。
撮影では、それぞれ座学で見た作品の中から気になったものを意識して被写体やフレーミングを決定してみましょう。
最後に参加者でその日撮影したものを見ながら合評を行いたいと思います。
このWSでは、座学や撮影を通して視覚表現の新たな可能性について考えていきます。
テーマに悩んでいるかた、写真をただ撮るだけではなく表現の世界に一歩踏み込んでみたいというかたには、きっと面白い試みになると思います。

第4回: 静物撮影から獲得する、新しい視点 -ブロスフェルドのクローズアップからアーヴィング・ペンのスティルライフ、写真における静物について-

静物は、写真史のなかで見ても最も初期から熱心に捉えられてきたテーマのひとつであると言えるでしょう。世界初のネガ・ポジ法であるカロタイプを1841年に発表したウィリアム・ヘンリー・フォックス・タルボットにしてみれば、植物をより緻密に観察したいという夢は、写真の発明に至る大きな動機のひとつであったとも言えます。またスナップや風景、肖像などと同様、静物は写真の技術や表現において非常に重要な主題として多くの写真家に捉えられてきました。
座学では、まずはカール・ブロスフェルドのクローズアップによる植物の美しいフォルムからはじめ、ルイジ・ギッリが捉えたモランディのアトリエや、エドワード・ウェストンのPepper、アービング・ペンの『Still Life』などの静物における名作を眺めながら、アプローチの方法を探ってみましょう。
その後、実際に室内、及び周辺で実際に静物撮影を共に行ってみたいと思います。構図などと共にライティングについても、方法によってどんな違いが現れるのか試していきましょう。
演習ではスタジオ内にあるモノも使えますが、講座を通して撮影してみたい静物があればご持参ください。人工物でも、花や植物などの自然物でも構いません。
最後に参加者でその日撮影したものを見ながら合評を行いたいと思います。
このWSでは、座学や撮影を通して視覚表現の新たな可能性について考えていきます。
テーマに悩んでいるかた、写真をただ撮るだけではなく表現の世界に一歩踏み込んでみたいというかたには、きっと面白い試みになると思います。

講師
大和田良
受講料
43,200円(税込、4回分)
※価格の誤記を修正いたしました(2019年05月23日)
募集人数
8名(先着順)※最少開講人数4名
持ち物
カメラ(デジタル、フィルムどちらも可。ただし、フィルムのかたは講評の時間があるためデジタルも併用することを推奨します)
  • この講座では「写真を紡ぐキーワード123 」をテキストとして使用しますので各自ご用意ください。
    電子書籍版でも受講可能です。

※お申込み受付を一時中止いたします

受講者の決定、通知、受講料のご入金

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欠席する場合

  • この講座には補講や振替の設定はございません。
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